1.清掃及び保守点検

施設での残渣や汚れは、細菌や昆虫などの栄養源となるため、施設設備の清掃や保守が不十分だと細菌や有害な昆虫が侵入し、細菌汚染や異物混入の原因となります。そのため、場所や頻度・方法を定めて定期的に清掃・保守点検が必要になります。

1.マニュアルに定める内容

(1)責任者

 責任者(役職または個人名)を定めます。

(2)衛生管理の目的

 「施設設備の病原微生物汚染防止・異物混入及び外部からの虫、そ族侵入防止」(記載例より)

(3)清掃・保守点検方法

 @施設 A床 B内壁 C天井 D E証明器具 F換気扇 G排水溝についてそれぞれ清掃箇所名」「清掃の頻度」「清掃方法保守点検の頻度・方法」を定めます。

 

2.作成帳票例

 床・排水溝清掃チェック表(記載例より)

→マニュアル記載例はこちら 

 

参考:

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施設

施設全体の整理整頓を定期的に行います。ネズミや昆虫の発生防止のため、施設内だけでなく施設回りにも気を配り、不要なものは片付けるようにします。

また、作業場内が雑然としていると作業の効率が悪くなり異物混入の原因にもなるため、常に整理整頓を心がけ、作業に必要のないものは持ち込まないようにします。

作業場内の使用しない設備や器具類についてもそのままにせず、可能な限り作業場外の倉庫等に移して保管するようにしましょう。

 

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調理中の食品くずや煮汁などで汚れた床は微生物の栄養分となるだけでなく、病害虫やねずみのエサとなり、繁殖の原因となります。病害虫やねずみは夜中など営業時間後に活動し、施設内のあらゆる設備、機材、食材に病原菌をまき散らします。床の洗浄は毎日必ず行うようにしましょう。

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換気扇

換気扇のフィルターは油汚れが溜まりやすく、放っておくと溜まった脂が流れ出て調理中の食品に落下することもあります。頻度を決めていても汚れに気がついたらすぐに洗浄するようにしましょう。

また、排気管内の油汚れ、調理中の火が引火し、火災になることもあり大変危険です。専門業者による定期的な洗浄を行いましょう。

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排水溝

排水溝の清掃が不十分だと、残渣が溜まり昆虫の発生や悪臭の原因となります。蓋の溝には汚れがたまりやすいため、定期的にデッキブラシ等を使い洗浄しましょう。

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グリーストラップ

グリーストラップに溜まった油や食品は定期的に取り除きます。放置しておくと、夏など気温の高い時には腐敗して悪臭がしたり、排水が溢れてしまうこともあります。また、調理過程で出る油は排水管の中で固まり、詰まらせてしまう場合もあります。専門業者により定期的に配管を清掃することが必要です。

 

 

清掃チェック表の確認方法

記録したチェック表は以下の点に注意して毎日確認しましょう。

 1.毎日、チェックした人の印又はサインがある。

 2.毎日、記入を確認した責任者の印がある。

 3.各項目にマニュアル通りの回数で記録がある。

 4.補修した場合の補修内容の記録がある。

 

2.トイレの清掃保持

トイレは吐物や排泄物による細菌やウイルスに汚染されやすく、使用した人の手や衣類を介して施設へ汚染を広げるおそれがあります。トイレの清掃・消毒方法や回数等を定め、徹底します。

1.マニュアルに定める内容

(1)責任者

 責任者(役職または個人名)を定めます。

(2)衛生管理の目的

  「トイレからの汚染拡大を防止する」(記載例より)

(3)トイレの清掃・消毒方法

 @回数 A方法(手順)を定めます。

→マニュアル記載例はこちら

 

参考:

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毎日の清掃

記録表を作成し、目につきやすい場所に掲示しておくと清掃も清掃後のチェックも忘れないでしょう。

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手洗い設備の洗浄

手洗いシンクには様々な菌が付着しています。必ず定期的に洗浄しましょう。また、トイレ清掃時には、手洗い設備(液体石けん、爪ブラシ、ペーパータオル、手指用アルコール消毒剤)が不足していないか確認し、不足があれば補充します。

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トイレ内の整理整頓

トイレ内で手指や衣類に付着した菌やウイルスが接触により付着しないように、トイレ内はできるだけ余分な道具や備品を置かないようにしましょう。

3.清掃用具の管理

清掃道具が作業所や食品や身体に触れるような場所にあると、二次汚染や異物混入の危険があります。適切な保管場所を定めて保管します。

1.マニュアルに定める内容

(1)責任者

 責任者(役職または個人名)を定めます。

(2)衛生管理の目的

 「清掃道具からの二次汚染による食中毒と異物混入を防止する」(記載例より)

(3)清掃用具の保管場所

@清掃用具 Aたわし Bスポンジの「用途別表示方法」と「保管場所」を定めます。

→マニュアル記載例はこちら

 

参考:

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清掃用具の保管場所

通行時に作業着や手指に触れないよう、ロッカー等扉のあるものに収納します。その場合でも、庫内の床に直に着かないように、フック等でつるし、乾燥を妨げないようにします。

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タワシ・スポンジの保管場所(例)

調理台下に用途別に重ならない仕切りのある容器を使用したり、消毒液を入れた缶を用途分用意するなどの工夫が必要です。

4.作業場の衛生管理―作業区分―

作業工程を汚染作業と非汚染作業に分け、食品や作業員の交差による汚染を防止するために作業区域とその区域で行う作業工程を定めます。

1.マニュアルで定める内容

(1)責任者

 責任者(役職または個人名)を定めます。

(2)衛生管理の目的

 「汚染された区域からの病原微生物による汚染防止」(記載例より)

(3)作業場の区分方法

作業所内を「汚染作業区域」「非汚染作業区域」に区分し、その「区分方法」についても定めます。

作業工程@原材料の検収 A原材料の保管 B下処理 C原材料の洗浄 D加熱・殺菌 E調理 F放冷・保温 G盛り付け をどの作業区域で行うか確認します。

→マニュアル記載例はこちら

参考:

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作業区分の順守

原材料には病原微生物が付着している場合があります。野菜などの泥には、泥中に生息する病原微生物が付着しており、生の肉類や魚介類にはそれらの家畜に由来する病原微生物が付着しています。特に、鶏肉の場合は40〜60%はサルモネラ菌に汚染されているといわれています。

原材料と調理済食品が交差しないよう部屋や壁で区域を仕切って作業することができない場合は、作業中の人や食品の交差による汚染防止のため区域を分け、決められた区域で作業するようにします。

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区域区分ができない場合の方法

事業所によっては施設が狭いなどの理由により、区域の区分も不可能な場合があります。そのような場合は、作業工程によって区分し、確実に実施するために作業切り換え時の手順を定めるのもよいでしょう。

<手順例> 

@作業台、シンクを片付ける。

A作業台を洗浄・消毒する。

B使用した調理器具を洗浄・消毒する。

C手指を洗浄・消毒 する。

5.作業場の衛生管理―外衣等の交換―

汚染区域から非汚染区域への移動時、外衣等に付着した菌やウイルス、異物によって作業区域が汚染されないように、外衣、履物等の交換について定めます。

1.マニュアルに定める内容

(1)責任者

 責任者(役職または個人名)を定めます。

(2)衛生管理の目的

 「汚染された区域からの病原微生物による汚染防止」(記載例より)

(3)外衣、帽子、履物等の交換

  「交換する時」「交換場所」「具体的な交換方法」を定めます。

  外衣等の交換が困難な場合は「具体的な手順」を定めます。

→マニュアル記載例はこちら

参考:

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汚染作業区域から非汚染作業区域移動時の交換

それぞれの区域に外衣と履物の専用の保管場所を定めます。作業動線の管理によって汚染区域から非汚染区域への移動がない場合は交換は不要です。

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交換が困難な場合

以下のような方法も考えられます(記載例より)

・履物を交換する代わりに消毒槽や消毒マットを使用し、同時に手を洗う。

・作業工程を分け、非汚染作業後に汚染作業を行う。

5.作業場の衛生管理―その他―

その他、作業場への部外者の立ち入り、不要物の持ち込み禁止等についても定めておきます。

1.マニュアルで定める内容

(1)責任者

 責任者(役職または個人名)を定めます。

(2)衛生管理の目的

 「昆虫、動物、部外者立入り等による作業場の汚染や異物混入を防止する」(記載例より)

(3)作業場の出入口・窓の管理

(4)作業場の整理整頓

→マニュアル記載例はこちら

参考:

 

作業場以外へのペットの持ち込み

作業場の外だからといって休憩室でも油断はできません。休日に近くまで来たからと言ってペットを連れて出勤している同僚を訪ねることは禁物です。ペットにはサルモネラ菌などの食中毒菌を保菌している場合があり、感染させてまうことがあります。また。普段からペットを飼っている方も注意が必要です。気がつかないうちに感染し、検便結果で初めて気がつくということも稀にあります。

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従事者以外の者用の外衣等

納品業者等、調理従事者以外の者が作業場内に立ち入ることがある場合は、専用であることを明記した白衣、履物を決められた場所に用意し、マスク、帽子とともに着用してもらうようにします。

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